書きなぐり 男は狼なのよ! 忍者ブログ

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気をつけなさい
とか、そんな話かもしれない。
友人Aが会長押し倒しても、たぶん、会長はスキンシップ激しいなぁとしか思わない。
だって、友人Aより力あるしテクもあるので……
がんばって、友人A!


たらしな友人A×胃袋ブラックホール会長


本文はつづきからどうぞ。








今日は楽しい楽しい半ドン!土曜日、明日は日曜日!
俺は、寮の食堂で飯をくおうと食堂に向かった。
そこには、何故か生徒会長がいらっしゃった。
生徒会長は半ドンといえど、それなりに生徒会業務というやつがあるはずで……と、真面目に考えていたら、生徒会長の前にチョコレートパフェがやってきた。会長はうっとりとチョコレートパフェを眺める。
そのチョコレートパフェの全長、1m。ああ、ついに会長様はやってしまわれたんだなと、感心する。
会長様の胃袋はブラックホールと名高い。彼の食事風景を見るとありとあらゆる欲求が遠のくと言われている。
だが、なんでも美味しく食べるので、それは良いと思う。
会長様は、特に寮の食堂が気に入っていて、たまに生徒会業務を素早く終わらせては、寮でおやつを食べている。
今日はそのおやつを、1mのパフェにしたようだ。嬉しそうを越して、性的ですらあるうっとりとした顔は、しかし、その1mのパフェを前に見とれることすらできない。
1mのパフェはそれほどの破壊力があるのだ。
「会長ちーす」
挨拶をすると、会長が、俺の方をむき、ハッとする。
「む、虫歯にはならねぇからな!」
「いや、会長には検診の際、何度もレクチャーさせてもらってるらしいんで、油断さえしなければ大丈夫っすよ」
実は、俺は、歯医者の息子で、会長の暇さえあれば飯を食う、おやつを食うという所業の裏に隠された、歯磨きの怠慢によりできた虫歯をずっと父が処理してきた。
会長は小さい頃、それはもう、天使のような子供だったので、俺は、会長が診察のたびに、お父さん天使に連れられていっちゃうよと警戒したものだ。あの天使は敵だと、心底思っていたので、小さな嫌がらせはよくしたものだ。
会長がきたら、子供用のスリッパ隠すとか、絵本隠すとか、おもちゃ隠すとか。
会長にとって、俺は歯医者がバックについている悪魔くらいのものだった。
「あ、そうそう、会長、先日、風紀委員長がですね」
「……あいつの話はするな。あの変態死神この前も…くそ……」
会長が変態死神というのは、風紀委員長のことだ。鹿上(ししかみ)という苗字と、会長の胃袋ブラックホールを狙っていることから、会長には変態の死神と認識されている。
会長が変態死神と臆面もなくいうため、この学園の生徒は皆、風紀委員長を、変態か死神と呼んでいる。
会長の胃袋を詳しく検査したいがために、いいよっている風紀委員長を会長は心底嫌がっており、その姿が可愛らしいと好評だ。
俺も、可愛らしいなぁと思っている。
なので、基本的に、風紀委員長に襲われていても、会長頑張ってと心の中でエールを送るだけにしていた。
「お前は助けてくれねぇし」
「いや、会長なら、自分でどうにかできると思いまして」
「お前は助けてくれねぇし…」
「二回言わなくても伝わるっすから」
「お前は、助けて、くれねぇし……!」
「わかりましたよ、助けるっすから、パフェやけ食いしないでください、キーンってなるでしょ」
「………なった……」
「はえぇ」
1mのパフェは、生クリームとスポンジケーキ、シリアルもさることならが、アイスクリームも大量にのっていた。
それは確かに、やけ食いすれば頭も痛くなるだろう。
「会長いつまでたっても子供みたいっすねぇ」
「なんだよ、悪いかよ。子供心を忘れねぇんだよ、可愛らしいだろうが」
「自分で言わないでくださいっす。いやしかし、見事なパフェっすねぇ」
嬉しそうにパフェを食う会長。
全長1mのパフェをおやつだなんて言う会長。
「だろう。特別に一口分けてやろうか」
「いや、いいっす、甘いの得意くないんで」
断るとションボリする会長。
なんで、歯医者の手先である俺にそんなになついてるんだ、この会長は。
「一口だけなら、美味しいんで、ください」
「そうか!ほら、食え!」
ほら食えって、差し出されたスプーン。あーんだ。いつも思うが、本当に、この会長は俺にあーんをしたがる。
「はいはい」
そう言って、会長の手首を掴むと、正面からでなく、ほんのわずかずらしてスプーンを横から口に入れる。
なるほど、上品な甘さだ。
うまいバランスで作られたパフェなんだな。
感心していると、スプーンが会長の手から落ちた。
「……おまえはどこで、そんなぎじゅつをまなんでくるんだ……?」
「技術って会長どういうことっすかね。正直、アーンは、さすがにイチャイチャして見えるんで、勘弁願えますかね」
「いや、それが目的でやってんだけど」
会長は俺とイチャイチャしたいらしい。
「いや、なんでしたいんすか。好きなんすか?」
「す、好きだが、好きだから、この手離さねぇか!?」
そうか……と、手首を離す。
すると、俺はあることに気がつく。
「あんなに虐められておいて、なんで俺のこと好きになるんすか、マゾですか会長」
「ちが…ッ、だって、だって、お前!いっつも、菓子くれたじゃねぇか!!」
そう思えば、会長が天使にしか見えなかったから、菓子とか与えて虫歯があるうちは、父に仕事をさせて、きっと連れ去れないだろうとか思っていて、よく菓子を与えていた。あと、ついでに、虫歯になって苦しめばいいと思っていた。
「俺、おまえんち、いくとき、いっつも、虫歯で、菓子、もらえなくて……」
「会長、菓子貰っても人について行っちゃいけませんよ」
「ついていかねーよ!お前だって、菓子くれるったって、いっつも一口くらいしかくれなかったじゃねぇか!」
そう思えば、俺が与える菓子は、俺のおやつだったわけで。
俺だって菓子を食いたいから、一口だけだ。
俺は天使を餌付けしていたということだ。
「でも、いつも、くれるから、嬉しくて、俺が嬉しいんなら、お前も嬉しいのかと思ってつい」
ついで、アーンをしてしまうらしい。
「ああ、うん、わかったっす。でも、なんつうか、それは俺のこと好きっていうの、あれっすか、大好きな友人みたいな」
「ああ、そうだが」
そうですか。俺はちょっと肩を落とす。そうですか。
「ああ、うん……え、でも、手首掴まれると困るんすか、友人に」
「困る。好きだから」
「会長、俺のことどう言う意味で好きなんすかね。ちょっと問い詰めたいっすね」
「ふたりっきりならいいぞ」
お誘いかけられてる気がするけど、会長はきっと、色気より食い気で、なんかもう、ずっと食いながら話してくれるんだろうなぁと俺は理解している。だからこそ、会長にいいたい。
「会長、やっぱ、お菓子くれる人には気をつけて」
「なんで俺はそんなにお前に心配されてんだ……?」
「俺が特別なんだとしても、気をつけて」
「いや、お前は確かに友人枠ではダントツだが、いや、だからなんでそんなに」
「あと、狼には気をつけて」
「いやだから、なん…」
「気をつけろ」
「……おう」
後々知ることになるのだが、実はこのとき既に虫歯があって、どっきどきで会話をしていたそうだ。
会長、ちょっと校舎裏でお話しようか。




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