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なんだかリリカルなタイトルですね。
たいへんリリカルなタイトルですね。
恋する大魔王なのに、ヒロイン(♂)がでてきません。
大魔王と呼ばれる生徒会長×?
リリカルなタイトルですが、ライトノベルな内容。
まだ、まだバトってないというか、あまりに何もかけてなくて、なんとなく出しました。
生徒会長が、なんと攻です。なんと攻です。なんと。
ご注意ください。
なんと攻です。しつこいですが、攻です。
本文は続きからどうぞ。
生徒会長が魔王と呼ばれる伝統をどうにかしてもらいたい。
「すっげー、かいちょーの手、分身して見える」
魔王とは、魔道の王の略称で、生徒会長は代々魔法が学園一うまい生徒がなるものだ。
「すっげー、一部の乱れもないサイン……!」
俺が下心で生徒会長になったとしても、根暗の黒髪眼鏡でも、関係なく魔王と呼ばれる。
「こ、これは……!まさか、来週提出の書類……!」
魔王などと俺に似つかわしくないものなのだが、本当に困ったことに俺は、大魔王と呼ばれている。
「……はぁ……、何故、魔王なんだ……」
『いや、いやいや』
俺が思い悩んでいると、生徒会室の扉が悲鳴を上げた。
「よう、大魔王!」
生徒会長が魔王と呼ばれるように、それと並び称される人間というのがいる。今期はそれが風紀委員長である男だ。
俺とは違う明るい色を持ち、堂々としている。
なんとなく魔王と真逆に見える人間。これが勇者だ。
なんとなく魔王と真逆に見える人間。これが勇者だ。
「……なんだ、勇者」
しかしながら、俺の大魔王と一緒で風紀委員長には勇者は似合わない。俺よりも似合っていないかもしれない。
「それ、止めろ」
「勇者が、大魔王という限りは言ってやる。それで、何のようだ。さっさと言え、俺は見ての通り忙しい」
手を動かしながら答えてやると、俺の近くで書類を眺めていた副会長が首を振った。
「いや、今やってるの再来週提出の書類だし」
俺は手を止め、首を振る。
「一月先までやっておいて、研究に戻りたい」
「大魔王、引きこもりもいい加減にしておかないと、顔忘れられるぞ、全校生徒に」
俺は手を再び動かしながら、口を動かす。
「望むところだ。むしろ忘れてもらいたい」
大魔王と呼ばれている事実を、本当に忘れてもらいたい。
「それで、勇者は一体何のようだ。まさか魔王を退治しに来たわけでもないだろう」
「お。そうだ。第十六番、閉じてくれ。そこで喧嘩が起きている」
俺は紙の上においていた左手で引き出しを引っ張った。
「……第十六番閉鎖」
言うだけで魔法は発動する。
何代か前の生徒会長が、生徒会長の机を魔法の道具にしたらしい。おかげで、血気盛んな生徒たちを簡単に、一つの空間に閉じ込めることは出来るようになったが、生徒会長は忙しくなった。
「ついでに、道繋いでくれっとうれしんだけどよ」
俺は一段目の引き出しを机に押し込み、二段目の引き出しを引っ張る。
「第零番開放、第十六番に連結。……扉を開ければすぐそこだ。ついでに風紀委員室も繋げる。反対側の扉を開け。そこに連結しておく」
「さっすが、大魔王様。あんがとよ」
「礼を言うくらいなら、大魔王は止めろ、勇者様。……第一番開放、第十六番に連結。第零番、第一番の開閉後、連結解除。第十六番一定時間後開放」
会計が算盤を鳴らし、生徒会室を出て行く風紀委員長を見送った。
「いってらっしゃい」
俺は相変わらず書類から目を離さず、手を動かし続ける。左手で引き出しを閉めた後は左手を紙の上に置いた。
「そうだ、大魔王」
「なんだ」
「生徒会室を閉じるのは止めろ。じゃねぇと、通信出来ねぇ」
「善処するから、お前も壊して入ってくるの止めろ」
風紀委員長は頷かずに、ただ笑う。
善処したが、出来なかったということで、これからも生徒会室は閉じよう。
俺は心に誓った。
俺は心に誓った。
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