書きなぐり 嫁にこないか。 忍者ブログ

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前にも言いましたが、食べ物の話をすると長いんです。
それとは関係なく、受が料理上手とかセオリーじゃないですか。それか、ポイズンクッキン。だから、ついつい、攻も料理上手でいいじゃなあああああってなって、攻を料理上手に仕立て上げてしまうのですが。
二人ともポイズンってときもたまにありますが。

今回は受のほうに料理上手ってもらいました。
料理上手というか、嫁にこないか。ということで。


だいてくださいのつづきです。
感情面はまったく育っていない二人。


本文はつづきからどうぞ。




その日の俺は、無駄に絡まれた。
道を歩けばヤンキー共に絡まれた。
うぜえし、面倒だし、俺の邪魔をするなといちいち潰してしまったのだが、もともと食堂が閉まるギリギリに部屋を出たのだ。食堂のラストオーダーに間に合うわけがなく。
ラストオーダーの時間を見て、俺はため息をつく。
そうだよな。
あいつらコロス。
「そこの生徒ーもう食堂しまるから、さっさと部屋帰れー」
俺の後ろ姿に声をかけるのは、おそらく見回りの風紀委員だ。
お前らさえちゃんと仕事すりゃあ、俺だって、こんなところで呆然と突っ立っていたりはしない。
と、八つ当たり気味に振り向いて、睨みつけようとすると、そこには風紀委員長が立っていた。
「ちゃんと飯食えよー」
という風紀委員長は、ヤンキー共ばかりが集うクラスを全統一しただけでなく、職務怠慢はしないという素晴らしい委員長らしい。
噂でしか知らないそいつを予定通り睨みつけ、俺はさっさと風紀委員長の隣を通り過ぎようとした。
今日はどうにも絡まれる。
風紀委員長が俺の肩を掴んできたのだ。
「あ?」
「あー…おー…俺も飯まだだから、一緒にくわねぇ?」
ここまで絡まれ続け、疲れていたのもあって、なんか煮え切らねぇ態度の風紀委員長の言葉をおとなしくきいてやる。正直、なんで、風紀委員長と飯を食わなければならないかわからない。
俺は学内スーパーに寄って、飯を買ってこなければならない。
この金持ち学校のスーパーは俺のような面倒くさがりにも親切な24時間経営だ。
ここのところ、夕方に寝て、食堂に間に合わない日が続いている。
部屋の中にはスーパーの袋とゴミ袋でいっぱいになっているが、それは問題じゃない。
「なんでてめぇと一緒に食わなきゃなんねぇんだよ。離せ」
振り払おうとした俺に、委員長はもう一つ付け加えた。
「昨日作ったビーフシチューが大量に残ってて…!」
俺の好物の一つだった。
腹が減っていた。そして、きたねぇ部屋に戻るのも、本当のところ、嫌だった。
「…うまいのか?」
「あー…どうだろな。人に振舞ったことはねぇけど。まぁ、普通」
普通なら食えるだろう。俺は判断する。
やんわりと委員長の手を肩からどけると、俺は、頷く。
「食う」



風紀委員長の飯はうまかった。
なんというか、俺の好みをついてきたんじゃないだろうか。といううまさだった。
委員長の部屋は適度に片付いており、スッキリしている。
飯食って少しだけくつろがして貰った。ら、襲われた。
「なぁ、おまえ、俺のことおぼえてねぇ?」
覚えてたら普通はドン引きか。と笑う委員長。なんのことかわからないが、とりあえず不愉快である。
「どけよ」
といって、乱暴に扱わないのは、飯がうまかったせいだ。
「なぁ、だいてくんね?」
「は?」
「いや、だから、抱いて」
そう思えば、昔、そんなこと言った野郎がいたな。確か、切れ長の目で、そこらに転がってる連中より頭一つ飛び抜けたような美形。無表情で、俺にそんなことをいった奴がいた。
面倒だったし、たちもしねぇから、さっさと笑って立ち去った気がするんだが。
今は一応一飯の礼がある。
暴力に訴えるのは少し待って、相手を説得してもいいだろう。
「たたねぇ」
「たてばいいのか?」
おかしな話になった。たてば、それは問題無いだろうが、俺と同じくらいの身長、いいがたいした野郎にたつかたたないか。それなりに刺激されたら視界に萎えてもたつものはたつだろう。
委員長もそれを心得ているようで俺の視界を塞ごうとする。
「おい」
そろそろ殴ろうか。と思ったが、意外や意外。委員長はテクニシャンだった。
きたねぇ部屋にうんざりしてそれどころじゃなく、山奥の学校にいる俺は、久しぶりの感覚に素直だった。
おとなしく視界を塞がれたまま、あれよあれよと結局黙っていると、委員長は大胆だった。
結果だけいうと、委員長抱いてしまったのだが。
なかなか体の相性はいいようだ。
委員長が三食でどうだ?と今後の関係を迫るので、了承する。
ついでに部屋も片付けてくれと条件付すると、俺の部屋は綺麗に片付けられ、掃除までされた。
毎日顔を合わせることはないが、飯は毎食ちゃんと用意されているし、妖精かというくらい姿をみせないので、委員長が欲求不満になったとき、お相手になるくらいしか顔は合わさない。
朝昼晩、飯どころか、片付けから掃除、洗濯まで。
次第に俺も何か思うところがあって、委員長にこういった。
「嫁にこねぇか?」
「願い下げだ」
振られた。
翌日、久しぶりに風紀委員室に行く。
「嫁になってくんねぇかな」
「は?何々?どしたん、みったん」
「いやな、三食つき、掃除洗濯完璧、夜の相性まで完璧とか…あー嫁になってくんねぇかなぁー」
「え?みったん、それ、誰?」
「委員長のことなんだが?」
「ほ?」




「一宮さんって、一応、風紀所属してたんすねー」
「おーだから、隠蔽楽だったわけだけどな…こんな残念野郎に抱かれたいとか、委員長だめになる一方だろって」
「あー…部屋最悪っすもんねー。汚部屋、ゴミ屋敷、面倒くさがりって言われ続けて…」
「委員長なにげにハイスペックだし?だいてもらいてぇ以外はいい人だしなぁ。あんな野郎に掴ましちゃならねぇって、そこもちょっとがんばってたのに…」
「はぐれって、不良のことかなーとおもってたんすけど、はぐれ風紀のはぐれだったんすね」
「あー!委員長ッ!お願いですから落ちないでください…ッ」
「虚しい願いっす」


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