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バレンタインに何かしたかったのに、間に合わないからこういう話をかく。
切ない話を書きたかったのに、なんともふてぶてしい話になってしまった。
本文はつづきからどうぞ。

真剣に悩んでる。
何もかいてない紙面。
何かこうって、悩んでる。
それが面白くて、ついつい、かいてしまったんだ。
美術の時間。
ブッサイクな、猫。
回した紙見て、そいつが笑った。
俺とそいつの思い出は多分そこで始まって、そこで終わる。
授業が選択になって、俺は技術へ、そいつは美術へ。
クラスも違えば進路もちがって、被る選択授業もなくて。
だから、こんなところで会うなんて思っていなかった。
バイト先のケーキ屋。
店の片隅、セールのチョコレートを片手に、そいつが俺を見た。
いらっしゃいませーと言った先から、声が小さくなっていって、『せ』なんて息となって消えた。
「あ、倉田」
そいつの第一声、あ、倉田。
「…おー…水崎」
頷いて、なんか親しくもなかったし、ブッサイクな猫、描いただけだし。
久しぶりっていって喜べるほど親しい仲でもなし。
「なんだ、ここでバイトしてんの?」
「んー…だから、チョコレート五、六枚買ってくれていいよ」
「馬鹿野郎。でぶるつうか…五、六枚買うくらいなら最初っから原価で買うわ」
「いやほら…三割引だからほら、たくさん買える…」
「半額になってから出直せよ」
こんなにしゃべるやつだっけなって思いながら、俺はレジのボタンを押す。
釣りを渡してチョコレートを袋に入れる前に尋ねる。
「袋いらねーよな」
「おい」
「カバン入れてもって帰れよ。うちの袋若干透けるから」
「紙袋にいれろよ」
「やだよ。だすからセルフサービスでおねがいする」
「おい、この店員ゆるい」
本当、こんなしゃべるやつだったかなぁと思いながら、俺は、文句を言う水崎のためにチョコレートを紙袋に入れてやる。
「にしても、彼女いねーの。翌日に三割のチョコレートとか…」
「…いねーよ」
テープで紙袋の端をとめ、水崎に手渡すと、水先が俺の腕を掴んだ。
「あに?目覚めちゃったの?俺がかっこいいからって、ダメよ。かっこいいけどな、俺」
「ハイハイ」
適当に頷きながら、俺の腕に、テープカッターに差し込んでたボールペンでグリグリ数字を並べる。おなじみのゼロに挟まれた三つの数字から始まり、四つ、四つで電波に乗って声を届ける、携帯番号。
その下、複雑怪奇なアルファベットが並んでアットどっかの会社のおなじみのフレーズはメールアドレス。
「流す割にはフツーにメアドとケー番なんすけど、水崎さん」
「お友達からよろしくお願いします、倉田さん」
にへっと笑った水崎さん。
にへっと笑い返す倉田さんつーか俺。
「お友達以上にはなりません」
あへあへ笑いながら去っていく水崎、どうとったらいいかよくわからない。
左手に残ったアドレス。
busaiku-nyan-nyan_m_annai
ブサイクな猫とかそんなことはどうでもいいんだよ。
あれで、にゃんにゃんっつう面か。
にゃんにゃんに謝れ。今すぐ。
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